謹賀新年
 

 

 

 


Yuletide 2005

拝啓:

 

今年もはや Christmas と師走の頃となりましたが、日本の皆様には恙なくお過ごしのことと存じ上げます。私共も相変わらず元気にしておりますので、他事ながらご休心ください。

 

今年は Nigeria, Ethiopia, Kenya, Malawi, Sierra Leone, Cambodia, Philippines, China などの同僚らと、それら諸国の幾つかの大学や病院にて構成する Global University System (GUS) なる団体を構築する努力を致しました他、次に列記します幾つかの学会よりの招聘にて講演する光栄に浴しました。

 

3 月  Science Advisory Board Member の一人として Italy Naple 近辺で開催された European Learning GRID Infrastructure (ELeGI) Project の年会に招聘され、Global University System (GUS) and Globally Collaborative Environmental Peace Gaming (GCEPG) projects について講演した後, Sorrento, Capri, Amalfi, Pompei などを観光し, 帰途 Milano 大学その他で講演, また Rome および近辺の古跡を尋ねました。

5    Manhattan の国連にて開催された Infopoverty World Conference にて招聘講演したのち, Helsinki, Tampere, (both in Finland), Lithuania, Houston (Texas) and New York などを連結して大規模な videoconferencing を高速度 Internet を介して無料で行いました。

10   Washington, D.C. にて開催された American Association for Cybernetics の年会に招聘され、開会講演しました。この学会は Massachusetts 工科大学の故 Dr. Nobert Wiener が創始した情報通信の根幹をなす Cybernetics 理論に基ずくもので、著名なものです。

11   Tunis, Tunisia にて国連の World Summit on the Information Society が開催された折、 Conference on African Research and Education Networking Infrastructure UNESCO/High Level Round Table Forum;ÒShaping the Future through KnowledgeÓÒThe Role of UNESCO in the Construction of Knowledge Societies through the UNITWIN/UNESCO Chairs ProgramÓなどに出席致しました。

 

武士が今年著作しました論文のうち、以下に列記しますのを web を介してご笑読下されば幸甚に存じます。

  1. "Global University System with Globally Collaborative Innovation Network"

http://makeashorterlink.com/?W155410BB

  1. "Global University System for Engineering Education in the Age of Globalization"

http://makeashorterlink.com/?A1FD2633C

  1. "Global e-Learning for Global Peace,"

http://makeashorterlink.com/?F44621BDB

  1. Oji, D. E., T. Utsumi and C. Uwaje, "International Centers of Excellence for e-Health in Africa with Global University System in Nigeria,"

http://makeashorterlink.com/?O5AD15BDB

 

Capri, Italy

 

Beach in Tunis, Tunisia

March, 2005

 

November, 2005


昨年の賀状に国富みて、心貧しき秋津州、往くえなきまま、流れゆくなりÓと詠み、日本の文教政策、更には精神の根本的改革が極めて重要, 急務と申し上げました。

 

この必要性は最近の日本の新聞紙上にも屢々述べられている事ではありますが、嘗て 30 年ほど前のこと、東京大学元総長であられた南原繁先生を母と尋ねたことがあります。その数ヶ月まえに、塚本虎二先生の告別式が女子学院で行なわれ、南原先生が告別の最後をÒ暫しの別れじゃÓと、恰も東京駅にて友人を送るがごとき友情あふるる言葉で結ばれ涙を禁じえぬ深い感銘を致しました。それを南原先生に申しましたところ、大変歓んで下さりÒあれが公の場に出た最後であったよÓとおっしゃいました。死の床にあられた先生とお別れする折に、先生はか細くなられたお手で私の手を握って下さり、Ò私は日本の人間革命を興そうとして失敗した。頭と心と体の健康に留意して頑張って下さいÓと、その大業を私に託されました。 人間形成教育の要点をかくも端的に表現されましたのは、Ò形相Óなる歌集を著された歌人の先生のさすがのお言葉と存じ上げた次第であります。

 

終戦直後、母より食料を託され下落合の先生のご自宅を尋ねた頃より大変慈しみ深いご薫陶を屢々受け、後に私の訪日の折には学士会館の地下の精養軒の、いつも決まった table の決まった椅子で、America の様子を興味深く聴いて下さいました。その或るときに、Ò政治学とは何の学問ですか? Political Science と云ってもなんら science technology の理論手法を用いていないÓと至学の大家に若気のあまり誠に失礼な質問をした事を記憶しています。(これは後に、science には Ò学ぶÓと云う意味があり、 政治学のÒ学Óに相当するのだと知り納得した次第です。) また私が東京大学工学部に職がありました折、ご自宅を訪れ先生にその旨申し上げましたところ、とたんに苦虫を噛みしめるごときお顔をされÒこのような息のつまる所に来てもなにも面白い事はないÓと申されました。また或るときには、著名な教育者でもある Harvard University James Connat 学長と新学制を日本に導入するおりに、Ò貧乏で外套もなかったので、高木(八尺)君のを借用して Wilson 号でいってきたよÓとご苦労を披露されました。

 

南原先生が Germany の徒弟制度にもとずく旧学制を廃止して、 America democracy に基ずく新学制を日本に導入されたにも拘らず、なお日本の人間革命を興そうと念願されたことは、日本の社会の根底にもかかわることと存じます。今日科学技術の急激な発展に伴って globalization が急速に普及する折、 南原先生のご遺志を顕現することがなお一層必要不可欠と存じます。

 

私は現在、先生のご遺志をさらに世界各国に Internet を介して拡大延長すべく地球規模での遠隔教育や医療の達成のため微力を続けてまいりますので、今後も宜敷くご指導お願い申し上げます。

 

くれぐれも健康にご留意なさり、良き新年をお迎え下さい。

 

Takeshi and Hisae Utsumi

43-23 Colden Street, #9L, Flushing, New York, 11355-3998, USA

Tel: 718-939-0928; Email: Utsumi@columbia.edu, hutsumi@earthlink.net

Web: http://www.friends-partners.org/GLOSAS/

 

 

追伸

南原先生は、母の従兄の松本実三の旧制第一高等学校および東京大学にて3年ほど先輩でして(両者共に、所謂銀時計組) 鈴木錠之助らと共に内村鑑三のもとで中核的存在の白雨会を形成しました。(母は、東京女子大学の初期の学生の頃、内村先生の集会に出席していました。) 実三は錠之助の妹梅子と結婚致し立一をもうけましたが、早逝しましたので、南原先生のお世話で母の実兄である伊藤邦太郎に嫁ぎました。 立一は中曽根元総理の静岡高等学校および東京大学にて1年ほど先輩でありましたが、東京大学在学中に死亡いたし、南原先生はÒ学問と信仰Óなる著書に追悼文を載せて下さいました。

 

南原実様